2011年10月26日

こんな木造住宅に注意!斜め壁、母屋下がり

建築基準法には、斜線制限と言う建物を建てられる範囲を制限する規定があります。隣地への日照[などを確保する為のものです。この制限ラインは下図のようにある高さからの斜めラインとなる為、斜線制限と言われます。

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この斜線制限にかかる為に建物の一部(屋根、外壁)を斜めにカットした形状の建物を見た事があると思います。

建築的には、屋根を受ける材料(母屋)を他の部分に比べ、低く設置する必要がある為、“母屋下がり”と言います。

また、この斜線にそって、外壁を斜めにする場合もあります。

この斜め壁、母屋下がりとなる部分ですが、室内側から見ると外壁が斜めになっていたり、天井が斜めに低くなっていたりします。タンスなどの家具も置きずらく、クローゼットなどにするにしてもコートも掛けられない高さであったり、非常に使いずらい空間です。
見掛け上の面積を大きくし、高く売りたい建売住宅に良く見られます。

この部分ですが、部屋の使い勝手を悪くするだけでなく、構造的にも悪影響を与えます。
この部分も適切な設計が行なわれていない可能性が高いと思います。

これらのような特殊な形状とし、構造計算もしていない建物は目も当てられません。

タグ:木造住宅

2011年10月25日

こんな間取りに注意!大きな吹き抜け

建物の一部の天井(上階から見ると床)が無くなり、2層にまたがって作られる空間を吹き抜けと言います。
デザイン的には開放感のある魅力的な空間になります。

しかし、構造的に見るとなかなか難しい形状です。

吹き抜けとなる部分には床がなくなる訳ですが、“床"は建物の耐震性に非常に大きな影響を与える要素です。

構造が専門でない設計者でも理解が少ない部分です。

私が見る限り、吹き抜けに対して、適切な設計が行われているのは少数です。信頼出来る優秀な構造設計者に頼まない限り、吹き抜けは避けた方が無難です。



階段もその階の床面で考えると床がない訳で吹き抜けに近い状態です。
間口が狭い建物で中央に階段があると建物の一体性が無くなり、障害が起きる可能性が高くなります。

少なくとも建物幅に対して、半分以上、床が無くなる部分は作らないようにする事が重要です。

タグ:木造住宅

2011年10月24日

こんな宅地は注意!危険な土留め

隣地、道路との高低差のある敷地について設置される土留めには様々な種類があり、危険な状態となっているものも少なからずあります。

■間知ブロック擁壁(練積み擁壁)
下の図のように石(コンクリートのブロック)が傾斜を持ち、斜面にもたれかかるようになっている土留めを間知ブロック擁壁(練積み擁壁)と言います。
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この土留めは構造計算で形状を決める訳ではなく、「この程度で大丈夫であろう。」という経験則で決められた標準形状で作られます。





 
この土留めの問題点は土留め上部(敷地)に許容される重量が1uあたり500kgである事です。
1uあたり500kgと言うと駐車場や木造平屋建て程度であり、木造2階建て以上の建物は建てられないのです。(または基礎の下に杭を打つなどの措置が必要です。)

■大谷石積み土留め
下の写真のような大谷石と言う石積みの土留めが少し古い宅地には見られる事があります。
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大谷石積み土留めは間知ブロック擁壁と同様に許容重量の問題もあるのですが、もっと大きな問題は耐久性が著しく低いと言う事です。

30年も経てば風化して手で簡単に石を崩せるほど弱くなります。
現在は使用が禁止されていますが、少し古い宅地には使用されている場合があるので注意して下さい。

■コンクリートブロック土留め
塀なとに使用されるコンクリートブロックで土留めが作られている場合があります。

コンクリートブロックも耐久性、耐水性が低い材料であり、土の中のように水分が多い場所で使用すると内部の内部の鉄筋が腐食してしまいます。
よって、建物を支える土留めに使用と建物の耐用年数の前に寿命を迎えてしまいます。
また、コンクリートブロックは形状の都合上、鉄筋を400mm間隔でしか配置出来ず、強度的にも強くありません。




何故、このような危険な土留めが使われるのか?
答えは言うまでも無く、安いからです。

タグ:地盤